昨年一年は野菜の自然農法から影響を受けて、
園芸でも無肥料・無農薬での栽培を試しました。
その内容は液肥・追肥なし、植え替え用土にも肥料分を入れない徹底ぶり
そうすることで自生地のような引き締まった姿になると思っていました。
結果としては生長に大きくブレーキがかかり、いまいちおもしろくない結果に…
あえていうなら虫による被害はほとんどありませんでした。

用土は硬質赤玉土・鹿沼・軽石・べラボンで肥料分なし。
植え替え後1年程経過。施肥をしている株と比べると明らかに生育が鈍い。
鋸歯は詰まっているので引き締まっているとは言えそうだが…
しかしよくよく考えたら自生地の土壌にも多少の養分はあるはずですし、
ガレ場であっても動物の糞・虫の死骸など雨で流れて
養分として吸収しているのではないかと思いました。

某有名インスタグラマーが「肥料はデザート」と言っていましたが、
肥料はほんの少しで十分ということなのだと思います。
肥料0では物足りないけど、多過ぎるとろくなことがない
弊害とは具体的に不自然に肥大した姿になるor虫にたかられるor植物が処理できない(肥料焼け、最悪枯れる)ということなのかと。
それが今の自分の考えです。
そこで今回は無肥料用土へ植えこんだ株への追肥を作りました。
今回紹介する方法は熱帯植物栽培家の杉山氏が植物巨大化計画で提唱した八丈島式施肥法からインスパイアされております。
ブレンド置き肥の基本概念

ブレンド置き肥の基本概念は、いろいろな種類の肥料・堆肥を組み合わせて
植物に必要な必須多量元素・微量要素をまんべんなく摂取してもらおうという考えです。
肥料分をネットに入れて表土に設置することで、
灌水時に置き肥の養分がわずかに水へ溶けだし、
じんわり吸収されていくといイメージです。
株元へ設置すると肥料焼けの恐れがあるので、
ある程度根張りした株(植え替え2年目以降?)
で株元から数㎝ほど離してあげるのが事故を起こさないポイントです。

またネットに肥料を入れることで置き肥の取り外しが容易になります。
梅雨時以降の高温多湿で植物がへたっている場合や冬場の休眠or停滞期に
過剰な養分を与えて植物が処理できないという事態を避けられるというメリットがあります。
前置きが長くなりましたが作り方を紹介していきます。
水切りネット

100均の水切りネットに各種堆肥と肥料分を入れていきます。
よくある化学肥料

ホームセンターで売っているよくある化学肥料
窒素10:リン:10:カリ10
緩効性肥料のイメージがありますが、生産業者のあいだでは即効性と認識されているようです。
3粒ほどネットへ入れます

緩効性肥料(エコロングトータル391)

こちらはサボテン趣味家から教えてもらった肥料です。窒素リンカリだけでなく、たいていの微量要素も含有しているオールインワンの緩効性肥料になります。
成分含有比率(%)※1製品カタログ値
窒素(アンモニア性7.8:硝酸性5.2)リン9:カリ11:クド2:マンガン0.1:ホウ素0.06:鉄0.15:銅0.05:亜鉛0.015:モリブデン0.02
多量元素・微量要素ってなに?効果・過剰摂取の弊害とは
↑↑↑フェイクリンクですいません。
調べ始めたら奥が深くて沼にハマっています。そのうちまとめアップします。

こちらの肥料がすごいのは、肥料表面に特殊な被膜をしており光・土壌微生物にさらされることで被膜が分解し肥料分が溶出します。つまり用土の湿潤状態に左右されず、肥料分が一定量で植物へ供給されます(気温の影響は受ける)。こちらの製品は180日タイプなので約半年効果がキープできるようです

大さじ1投入します。
超発酵油かす 中粒

サボテンの趣味家から紹介していただいた油かすです。
こちらの製品を使用してから虫による被害が少なくなったとのことです。
臭いもそれほど気になりません。
以下製品ホームページから引用
超醗酵油かす 『おまかせ』 主な特長 厳選した有機質原料を多段階醗酵することで臭いの元となるたんぱく質などを分解処理しているので カビの発生や臭いが軽減されています。 また、安定した栄養バランスの調整のため緩効性肥料を加え さらに保肥力を高める腐植を合わせることで根にやさしく植物に穏やかに効きます。 超醗酵油かす おまかせ・中粒1.5kg - 製品情報 - 株式会社 東 商
そもそも油かすの原料が気になって調べたところ、菜種油かす・骨粉・魚粉など
菜種油かす:その名の通り菜種油を搾り取ったカスのこと。窒素分多い
粉骨:ワトリやブタの骨を粉砕して高温で長時間加圧しながら蒸製したもの。リン酸・Caなど
魚粉:魚を乾燥させて粉末状に砕いた肥料。窒素とリン酸Ca Mgなど
骨粉に比べて分解されやすいので、肥料効果が早く期待できる。
これらの肥料を長期間特殊醗酵させることで天然の植物ホルモン・ビタミン群や未知栄養素を抽出してとのことです。ホルモン・未知栄養素の詳細はわかりませんでした。
しかし肥料をバランスよく混ぜ合わせているので
「これだけでもいいんじゃね?」と調べてみて少し思いました(笑)
肥料成分の含有比率は以下になります。
N:4・P:6・K:2・Mg:0.21
溶出期間は中粒で1~1.5ヶ月ほど
安いものではないので1個入れます(効果が切れたら注ぎ足しのすイメージ)

牛ふん堆肥

動物性の完熟たい肥を大さじ1入れます。
製品によって発酵の度合いが大きく違うようです。未完熟の状態では虫が湧いたり、病原菌や寄生虫がいる恐れがあるようです。臭いを嗅いで臭くなければ十分に発酵していると判断できます。
肥料成分はN・P・K・Mgなど含まれているようです。
THE COMPOST

私に多大な影響を与えてくれた熱帯植物栽培家の杉山氏の製品です。
以下製品情報からの引用です。
植物性堆肥を原料とする園芸植物用有機肥料 植物由来の発酵堆肥を原料として、十分乾燥させた上で異物を取り除き粒子をそろえた固形肥料です。 植物がそのまま直接吸収できるように植物由来の堆肥を基に製造しており、葉を大きく展開させることにダイレクトに作用します。置き肥で使用すると、根がこれを求めて用土上部に上がってくることで根量が格段に増えて代謝の高い株にすることができ、青々とした大きな葉をもつ健康な株を育むことにつながります。 Product - BANKSコレクションPRODUCT 硬質赤玉土を主材料に鹿沼土や軽石などをブレンドした プレミアム園芸用培養土 多肉植物、サボテン
詳しいことはわかりかねますが、おそらくなんらかの食品加工の際に発生した残渣
(菜種油かすやおからみたいなもの?)を発酵させてものかと思われます。
硝酸態窒素が多く含まれていることが予想できますがその他成分も気になるところです。

大さじ1投入します。
これで「ブレンド置き肥」いっちょ上がりです

これを100個ほど作ります。

オラオラオラァ!!

できあがり!

置き肥の効果を検証…

では「ブレンド置き肥」の効果を検証してみたいと思います。

オラ!

オラ!!

オラーー!!

ふう、セット完了
どうなるか楽しみや!

一ヶ月後…

おっ!ディッキア好調の証、生長点が緑に輝いて(いるように)見えます!

ラナータも顔色良くなったように感じます。

昨年微動だにしたなかった食用サボテンバーバンクに新芽が出ています!どうせやるなら有り無しで見た方が効果が分かりやすかったですね😅
ちなみに左株は置き肥1つ、右株は2つ設置しています。多い方がより効果がありそうですが、置き肥の量を見誤ると天国行きですね😇

↑実はこいつには4つ設置しました
オプンチアは新芽が出るので効果がわかりやすいですね。
まとめ
ブレンド置き肥を作ってみました。
いろいろな肥料を全部ごちゃまぜにしているので、
実際のところどの肥料がどのように効いているかわかりません😂
しかし微量要素やその他栄養素がシナジー効果をもたらしてくれているのではないのでしょうか?
まだ始めたばかりですので、数ヶ月経過した段階で報告しようと思います。
てはばーい!
エコロング製品情報
https://www.jcam-agri.co.jp/product/long.html
超発酵油かす製品情報
https://www.10-40.jp/seihin/shosai_4905832133284.html
有機性廃棄物の堆肥化及び品質
https://www.naro.go.jp/training/files/20031006-08-1.pdf
THE COMPOST製品情報
https://bankscollection.com/product
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