プラントラバーにとってあこがれに植物「Operculicarya pachypus オペルクリカリア パキプス」
しかしキングオブコーデックスと言われるだけあり、お値段もキングクラス。
植物店で発根株が十数万で販売されていることはざらです。
「かっこいい~!、けど手が出せない」「いつかはパキプスを手に入れたい」という方必見!今回はパキプスをお手頃価格で手に入れる方法を紹介します。
パキプスを安く手に入れる方法3選
①ハイリスクハイリターン派
→ベアルート株購入
②じっくり派その1
→種or実生苗購入
③じっくり派その2
→挿し枝or根伏せ苗購入(★おすすめ)
育て手の気質で適する方法が変わってきます。
ではひとつずつ解説していきます。
①ベアルート株購入

まず始めにベアルートとは・・・
海外からの輸入株のことを指します。
「bare(裸)root(根)」実際には根っこをすべてチョン切られた株のことです。
現地から株を輸入する際、海外の病害虫の侵入を防止するため、
株に付着した土をすべて落とす必要があります(※1)
しかし掘り起こした株の土をすべて洗い落とすのは骨が折れます
(根っこの隙間に詰まった土は洗い落とせない…!)
なので「いっそのこと根を全部切っちゃおう!」
ということで根なしの状態で輸入されたのがベアルート株です。
価格帯
以下ヤフオク!での価格相場になります。
(樹形・サイズで価格が大きく振れるので参考価格になりますが、
過去3年分の落札相場を参考にしています)
パキプス ベアルート株
価格相場(ヤフオク!落札相場より)
・小株(塊根部太さコーヒー缶ほど)
3万円前後
・中~大株(塊根部太さ1.5Lペットボトルほど~)
3.5~7万円
・良樹形株(まん丸塊根、2頭、枝ぶり良など)
7~10万円
ベアルート株の注意点
ベアルート株を購入して発根させる方法はハイリスクハイリターンです。運良く発根出来れば半値ほどでパキプスを手に入れらることができます。
しかし発根に失敗すると株を枯らす危険性をはらんでいます。
ベアルート株を発根させる確率は低く30%、人によっては5%とも言われています。
(パキプスの発根株が高額なのもこのあたりが要因)
これは発根管理の上手さというより、輸入された株のコンディションの方が支配的だからです。
見える人には輸入された時点で生きる株、死んでいく株がわかるそうです。しかし経験値の無い我々がヤフオクの出品画像のみでそれを見極めることは非常に難しいでしょう。
あからさまな粗悪品を売り込む業者さんもみられますが…。
自分ではコントールできない要素が大きいのであえて「運」という言葉を使わせていただきます。

以上の理由からベアルート株を購入するのはハイリスクハイリターンです。よほど気に入った樹形があれば、株を落とすリスクを承知の上で購入するのはいいと思います。
運が良ければ格安でパキプスが手に入れられます。
自らの経験から言えることは、数万円の株が枯れゆく姿を見ていくのは精神的に辛いものがあります。

君にその覚悟はあるのか!?
しかし世の中は広く発根管理のスリルすら楽しんでしまう生粋のギャンブラーも存在します。
その様な気質の方にはあっている方法かと思います🤗
②種子or実生苗を購入
安くパキプスを手に入れる2つ目の方法は種子or実生苗を購入です。
金額的にはもっとも安上がりな方法と言えます。
小苗からじっくり育てる為、徐々に塊根を形成する過程を楽しむことができます。
しかし現地球のような見た目に生長するまでは悠久の時を要します。
以前趣味家の実生10年生のパキプスを拝見しましたが、幹の太さは直径数㎝ほどでした。
現地球の様な見た目になるには数十年単位の時間がかかると予測します。
一生スパンで育てたい方に向いている方法かと思います。
価格帯
パキプス種・実生株の価格相場(ヤフオク!)
・種子 1粒500円前後
・実生苗(発芽したて~1年)
2500~4000円
・実生苗(3年株:枝太さ5㎜前後)
7000~12000円
・実生苗(5年株:枝太さ10㎜前後、
塊根徐々に形成、幹に凸凹がある株は高い)
10000~25000円
③挿し枝or根伏せ苗購入

挿し木とは:枝を切り取って植え込み発根させた苗
根伏せとは:根を切り取って植え込んだ苗
今回紹介する中でこちらの方法がもっともおすすめになります。
現地球のような見た目になるまで時間をかけて育てる必要がありますが、実生苗の5~7年生ほどの幹の太さからスタートできます。
実生から中苗サイズになるまでの生育は非常に緩やかです。
ある程度の大きさまで育った挿し木苗ならこの時間を短縮することができます。コストの面でも実生苗より格安です。
特に根伏せ苗をおすすめします!
価格帯
パキプス挿し木・根伏せ
価格相場(ヤフオク!)
・挿し木
(枝太さ極細)4000円前後
(枝太さ親指サイズ)10000円前後
・★根伏せ(親指サイズ) 4000~10000円
挿し木の塊根形成スピードは?
気になる挿し木の生長スピードですが、参考までに私の株を紹介します。
2018年9月

時は流れ…
2022年4月

3年半でここまで太りました。植替えで根っこを剪定した写真しかありませんでしたが・・・
すこしずつですが塊根を形成しております。

根伏せ苗を選ぼう
挿し木と根伏せどちらがおすすめかと言うと、パワータンクを形成する根伏せがおすすめです。
パワータンクとはパキプスが地中深くに形成する塊根のことです。
非常時にエネルギータンクの役割を担います。
ベアルート株はこの部分をカットしているため、株が弱って発根率が低下していると言われている。
パワータンクはカットして根伏せできます。

根伏せ:
①カット傷がある
→塊根形成に伴い目立たなくなる
②パワータンク形成
→さらに増殖可能
挿し木:パワータンク形成なし
(挿し木約5年経過しても確認されず)
↓挿し木苗の根にはパワータンク確認されず
もともと枝である為、根は出せてもパワータンクを形成する働きまではできないと思われる。
(仮説なので今後も確認していきます)

↓根伏せ苗では1年でパワータンクが形成され始めています。

まとめ
パキプスを安く手に入れる方法3選
①ハイリスクハイリターン派
→ベアルート株購入
②じっくり派その1
→種or実生苗購入
③じっくり派その2
→挿し枝or根伏せ苗購入(★おすすめ)
以上、パキプスを手頃に入手する方法3選を紹介しました。。
私個人の結論としては、一番コストパフォーマンスが良いのは根伏せ苗を購入することだと思います。
しかし育て手の気質で選択は変わってくるので、これからパキプス購入を検討しているかたの参考になればいいなと思います。

ではばーい!
※1 海外から植物を持ち込む場合の規制(植物防疫所)
https://www.maff.go.jp/pps/j/introduction/japanese.html
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